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初めての助成金申請書の書き方セミナーご報告
2015年09月21日 (月) 23:49
「初めての助成金申請書の書き方」セミナー
(7/24 奈良市・9/5 宇陀市)開催のご報告
【趣 旨】
地域課題に取り組む活動団体の多くが、新たな事業に取り組もうと考えるとき、今ある活動をさらにステップアップしたいと考えるとき、越えなければならない多くの課題に直面します。団体の立つステージにより「人的支援」、「物資の提供」、「組織マネジメント」、「社会的信頼」と必要とするものは様々です。とりわけ、事業が社会化するまでの過程で「資金調達」は不可欠となります。私たちは、個々の団体の成熟度や目的に応じた「資金調達力」を身につけ、持続可能な経営に取り組んでいただくための支援として「助成金の活用」に焦点を絞りプレセミナーと本セミナーを開催します。
【目 的】
(1)助成申請経験別に対象をしぼり、事前にプレセミナーを開催することによって、それぞれの対象者が「助成金」をより効果的に活用できるよう情報を提供する。
(2)志を同じくする助成財団と環境活動団体のより良いパートナーマッチングを目指す。
【開催概要】
<第1回>
【日 時】2015年7月24日(金)13:00~17:00
【会 場】奈良市はぐくみセンター1F
【参加者】12名(NPO)/目標数30名
<第2回>
【日 時】2015年9月5日(土)13:00~17:00
【会 場】宇陀市榛原総合センター
【参加者】19名(まちづくり協議会やNPO14名、 宇陀市職員5名)/目標数30名
【参加費】1000円
【主 催】特定非営利活動法人奈良NPOセンター
特定非営利活動法人近畿環境市民活動相互支援センター
【後 援】奈良県、宇陀市、天理市、奈良市
【協 力】奈良中央信用金庫
【プログラム】
時間 | 内容 | 講師・発表者等 |
13:00~ | 開会、主催者あいさつ | 奈良NPOセンター 事務局長 奥田直行 エコネット近畿 理事長 平田通文 |
第1部 助成金とは? | ||
13:00~ | 助成金とは? | 講師:平山奈央子 (エコネット近畿 理事) |
第2部 助成金に関する意見交換 | ||
13:50~ | 休憩 | |
14:00~ | 1自己紹介 | |
2意見交換 :助成金申請に関する疑問や困っていること | ||
14:35~ | 3全体共有 | |
第3部 助成金申請書作成体験・模擬審査 | ||
14:55 | 1申請書の記入 | |
15:20 | 2模擬審査(個別)直した方が良い点をチェック | |
15:40 | 3模擬審査(全体)審査 | |
第4部 個別質問 | ||
16:20 | 個別質問 |
【内 容】
◯第1部 助成金とは?
助成金を活用することにより、事業をレベルアップしたいとか、新規事業を立ち上げたいと考えている団体が資金調達を考える際、どんな方法が考えられるのか?を紹介しました。なかでも、助成金とはどういった性格のもので、申請書を書く際にはどんな点を注意して記載することが重要なのか、そのポイントとなる事項を整理してお話しました。
◯第2部 意見交換
次に、各団体が日頃助成金申請について、どんな悩みや疑問を抱えておられるかをだしあい共有しました。
2つの会場で共通して出された悩みとしては以下の3つが際立ちました。
1、助成金情報をどうやって収集したらよいかわからない」(*1参照)
2、予算立ての仕方がわからない。基準はあるのか?」 (*2参照)
3、申請書作成にかかわる事務量が増えてしまう」
また、ほかには各地域でさまざまな組織による連携事業がすすんでいることを反映するかのように
4、複数の団体で連携しての事業を考えているが、申請できるのか」
5、1つの事業に対し、複数の助成金を申請することができるか」
といった質問がなされました。
最近は「地域連携」をキーワードに助成されている財団や、複数の助成(補助)金を認めておられるところもあります。このような場合、応募要項に明記されていますので、先ずは要項を熟読。不明の場合は、申請しようと思う財団の担当者に問い合わせ/相談され、勝手に判断されないことが大切です。
◯第3部 助成申請書作成体験/模擬審査
つづいて、助成申請書作成体験をしました。
まずは、一人ずつ簡単な事業企画をたてて申請書の各項目に記入し、グループ内交換して読み比べしました。その際、直したらいいと思うところにポストイットをつかってコメントをつけていきました。
いつもの活動メンバー内では通じていた言葉も、ほかの方には馴染みの無い言葉だっとわかったり、新たなアイデアが書き添えてあったり…と、第3者の目がはいることで事業がより具体的になっていくのがわかりました。
できた申請書は、社会性や実現性…といった視点でシールを貼って模擬審査を体験しました。
審査員になり客観的に申請書を見る事で、申請書の記入で重要なポイントを実感していただきました。
◯第4部個別相談
最後の個別相談の時間には、過去不採択になった申請書をお持ちになり熱心に質問され、奈良NPOセンターとエコネット近畿の各事務局、理事がご質問にお答えしました。
個別質問では、助成金申請をする前に今一度「団体にとって本当にそのお金は必要なのか?」「いくら必要なのか?」ということを団体内で共有される時間をもち、「会費」「寄附金」やいまある「自主事業の見直し」他の資金調達も検討する時間をもつこと、申請することがきまれば充分に情報収集をすることが肝心であること、団体概要等提出書類は日頃から準備しておくことで助成申請以外にもイベントの後援名義申請や各種登録に役立つことなどをお話しました。
エコネット近畿では、助成金申請に関するご質問やご相談をお受けしているほか、出前講座を実施しています。詳細につきましては、事務局までお問い合わせください。
また、11月21日/22日は、実際に助成財団担当者にご質問いただける「第11回環境市民活動助成金セミナー」を開催します。こちらの詳細は、(エコネット近畿 URL: http://www.econetkinki.org/blog150813223503.html)にてご案内しております。ただいま参加者募集中です。お近くの会場を選択の上、奮って御参加ください。
【実施風景】
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開会あいさつ 理事長 平田 | 助成金とは? 理事 平山 | 全体の様子 |
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奈良NPOセンター 奥村氏 | 吉村氏 | 中島氏 |
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申請書の記入 | 意見交換 | 模擬審査 |
*1 <情報収集の方法>
(1)助成制度データベースからピックアップ
「CANPAN」「助成金センター」に助成制度情報が掲載されています。
活動分野別に検索することもできます。
エコネット近畿も、ホームページの助成財団リンクページや,登録者に届けて
いるメールニュース、Facebook、Twitterで情報を配信しています。
(2)地域限定の助成金情報
・行政の補助金:自治体の恊働推進課(NPOを担当している部署)
:自治体環境施策課(環境分野の場合)など
自分の団体の活動に関係の深い部署が補助金を出している場合があります。
・各地域の中間支援団体のホームページ
NPOセンター、社会福祉協議会、ボランティアセンター…など
(3)各助成財団のホームページで確認
応募要項や申請書類をダウンロードすることができます。インターネットでの
エントリーを指定している財団もあります。
全国的な助成制度については「CANPAN」の助成制度情報
*2 <予算立ての際>
助成財団によっては、記入方法も応募要項や募集案内に掲載してくださって
います。あらかじめ、各勘定科目の全体に占める割合に制限がある場合も。
まずは、応募要項や記入の仕方をじっくりチェックしてみてください。
過去採択された団体の事業報告書/収支計算書などをホームページや所轄庁
で閲覧する事もできますから、参考にさせていただいてもよいかと思います。
(謝金)について
経済産業省 講演等謝金等支払基準
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/e-meti/20150306shakin.pdf
以上
*編集後記*
助成申請では、その事業終了後の展開=団体の3年先、5年先の姿をイメージする事がもとめられます。団体が活動を継続し発展するため、申請書の形式を利用し整理してみることもおすすめです。